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- 2025/04/21(月) 08:37:57|
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「アイツが頭か・・・」
細身で鋭い眼差しの“鷹の眼”と呼ばれる男、ハイマー・ジャルカノンがつぶやいた。
その男の言葉を尻目に、一人の女が両手のナイフをクルっと回し集団へ飛び込んだ。
軽い身のこなしで、一人の黒装束に一瞬で近づき両手のナイフを突き刺す。
「今回の仕事は楽勝ね!」
“鷹の眼”と呼ばれる男に声をかけた長い耳と褐色の肌のウッドエルフの女、
ロロ・C・トゥインクルは自由気ままな性格から“鷹の翼”と呼ばれている。
エルフが敵を仕留めたその背後で、大男が高らかに咆哮を上げた。
“鷹の牙”と呼ばれる大男は、身の丈ほどあるポールアックスを軽々と振り回すと、数人の黒装束が空を舞った。
「ふん!俺らも甘くみられたもんだっ!!」
「あら、めずらしくウルフと意見が合うわね」
毛のない頭部をツルリとなでてザッパー・ウルフが不機嫌そうな顔をした。
「ふう。だから女はきらいなんだ」
「私と意見が合うのは嫌かしら?」
いつものように口喧嘩を始めながらも次々と敵の数は減っていく。
「ロロ、ウルフ、そこら辺にしとけ。気を抜くと死んじまうぞ」
そう忠告しながらハイマーは凄まじい脚力で集団の中へ突入していった。
行く手を阻む集団を華麗な体術で切り抜け、頭の元へと近づく。
「お前ら・・・もしや!」
怯んだ頭が腰の剣に手を伸ばした瞬間、
「悪いな」
ハイマーの剣が一瞬だけ煌いた。
剣を鞘から抜くことも許されぬまま地に崩れ落ちた頭を前に
「仕事なもんでね」
と男は呟いた。
枯れた草原に風が吹く・・・
もはや草原には敵の姿はなく三人の傭兵だけが残った。
人は彼らを“鷹”と呼んだ-